
※著者が公開データをもとに調べた個人的なまとめです。町の公式見解ではありません。あくまで参考としてご覧ください。
なぜ「弱点」から書くのか
移住の失敗で最も多いのは、良い面だけを見て決めてしまうミスマッチです。来てから後悔する人を一人でも減らしたいので、この記事では町の弱点を先に、正直にお伝えします。そのうえで「それでも玉村町が合う人」がどんな人かを整理します。
弱点1:町内に鉄道駅がない
玉村町には鉄道駅がありません。最寄りはJR高崎線の新町駅で車で約10分、新幹線の高崎駅へは車で約20~30分です。毎日の鉄道通勤・通学が必須の方には、正直、不向きな町です。
町内から前橋駅・新町駅・高崎駅方面へ路線バスが運行しているほか、予約制の乗合タクシー「たまGO」が町内をカバーしています。東京方面へは高崎玉村スマートICから関越自動車道で練馬ICまで約1時間なので、出社頻度が週1〜2回のテレワーカーには車+高速の方が現実的かもしれません。
弱点2:車がないと生活が成り立ちにくい
日常の買い物(スーパー・ドラッグストア・直売所)は町内で完結しますが、通勤・通院・レジャーを含めた生活全体は車が前提です。運転をしない方、免許返納後の暮らしを心配される方は、バス路線・たまGOの停留所に近いエリアを選ぶことをおすすめします。
逆に考えると車移動が前提の暮らしなら、玉村町は快適です。町全域がほぼ平坦で信号ストレスの少ない道が多く、高崎・前橋の中心街へ約20分、車で15分圏内に大型ショッピングモールもあります。
弱点3:利根川・烏川に近く、水害リスクの確認が必須
玉村町は利根川と烏川という大きな川に接した平坦な町です。平坦さは暮らしやすさの源泉ですが、裏返しとして、町内には洪水時の浸水想定区域に含まれる地区があります。しかし、町は内陸に位置するため、台風の通過・接近数は年間を通して少ない地域です。河川の洪水被害は過去20年間発生していません。
記録に残る大きな被害は、昭和22年(1947年)のカスリーン台風による利根川の氾濫までさかのぼります。
必要であれば、玉村町のハザードマップ(町公式HP)で候補地の浸水想定を確認してください。
なお群馬県全体としては地震・台風の被害が比較的少ない県として知られており、これが移住希望地ランキング2年連続1位(2026年2月発表)の一因でもあります。
弱点4:町内に映画館や大型娯楽施設はない
映画館、デパート、大型娯楽施設は町内にありません。これらは高崎・前橋・伊勢崎へ車で20〜30分の「おでかけ」になります。
弱点5:進学先の選択肢は近隣市に依存
町内の高校・大学は限られます(大学は群馬県立女子大学)。高校以降の進学は高崎・前橋・伊勢崎の学校への通学が一般的で、ここでも駅までのアクセス(弱点1)が関わります。自転車・バス・親の送迎の組み合わせを、進学時にどう設計するかは移住前に考えておきたいポイントです。
ちなみに私は、伊勢崎東高校(現:伊勢崎高校)まで、約9キロの道のりを毎日自転車で通っていました。雨の日や風が強い日は大変ですが、都内の満員電車と比べると自転車のほうが気楽でよかったです。
対策:町は通学に利用する路線バス定期券の購入補助を実施しており、2026年4月からは対象が小学生から大学生・専門学校生まで拡大されました。裏を返せば、玉村町は高崎・前橋・伊勢崎の3方向の高校がいずれも通学圏に入る位置でもあり、特定の市の高校に縛られず学力や校風で進学先を選びやすい面もあります。
それでも玉村町が選ばれる理由
ここまでの弱点は、要約すれば「鉄道と大型施設は町の外にある」ということです。その代わりに玉村町には、こんな強みがあります。
住居費の安さと分かりやすさ。国土交通省の地価公示(2026年)で、玉村町の住宅地平均は約34,000円/m²と高崎市(約58,000円/m²)の6割以下です。しかも町内3つの調査地点の価格は32,200〜36,100円/m²と差が1割程度しかありません。高崎市では地点間に約9倍の差があるのと対照的に、玉村町はどこを選んでもほぼ同じ価格水準。土地探しで迷いにくく、「安いと思ったら条件の悪い場所だった」という失敗が起きにくい、均質でコンパクトな町です。
4市の真ん中という立地。高崎・前橋・伊勢崎・藤岡のどこへも通える位置にあり、転職や共働きの勤務地変更に強い暮らしを設計できます。
子育て環境。高校生世代まで医療費が完全無料、町立小中学校の給食費も全額補助です(この2つは群馬県内では標準的で、玉村町だけの強みではありません)。玉村町らしい上乗せは就学前で、第2子以降の保育料・副食費を無償化しています。
群馬県の補助制度が第3子以降(3歳未満)を対象としているのに対し、第2子から対象にしている点が特徴です。
さらに妊娠から18歳まで切れ目なく相談できる「こどもまんなかセンター にじいろ」、産前産後ママヘルパー派遣、ファミリー・サポート・センター、教室に通いづらい子のための校内教育支援センター(全校に支援員配置)まで、人口約3.5万人のコンパクトさに対して支援メニューは厚く、行政窓口との距離も近い町です。町内には小学校5校・中学校2校、小学校区ごとの児童館5館があります。
結論:玉村町が合うのは
車移動が前提の暮らしを受け入れられて、住居費を抑えつつ、複数の都市に通えるポジションに家族の拠点を置きたい人です。逆に、駅徒歩圏の生活が譲れない人には、別の地域をおすすめします([高崎市と玉村町の比較記事]も参考にしてください)。
迷ったら、まず一度町を見に来てください。移住相談は[お問い合わせ]からどうぞ。
